はれ、ときどき一期一会

2024年も走り続けることにした。

変わりたくない理由はみんな知っているけど変わる必要がある話。

このブログで紹介されたお話を読んで怒りに震えてしまいました。

だからるこっく自身がもっともっと落ち着くまで書くべきではないかも。

とは思いましたが、これは冷静になりたくない。
まだ熱いまま、で書こうと。しばらくは暑いだろうし、

読んでいただけたらとてもうれしいです。
そしてもしもできたらコメントもお願いします。


こちらが今回、はてなのおすすめ記事からるこっくが非常に気になった
「世界では話題になっている」Science誌の記事を
日本語訳してくださった
id:sivadさんのブログ、「赤の女王とお茶を」です。

sivad.hatenablog.com



元記事をお読みいただくのが一番ですが、
勝手に概要をご紹介します。


ある留学生がポスドクの選考のため某大学へ面接に行くと
「仕事には関係のないこと」
を質問されたので、いぶかしく思いながらもしぶしぶ回答。
後日、その面接の状況をポスドクのアドバイザーに相談。

アドバイザーは「それはおかしい!」と憤慨してくれて
報告窓口を教えてくれたそうで(これはせめてもの救いでした。)
ハラスメントカウンセラーの助けを借り
何が起きたかを説明する内容と、
「そうしたことが今後起こらないように
 スタッフには定期的にバイアストレーニングを受けてほしい」
と改善の要望を送付すると約20日もの時間を経て回答が。(遅い。)

学科長は
「研修の手配を検討する」
「不快な思いをしたことは残念だが、彼(面接官である教授)は
 面接を受けるすべての人に同じ質問をする。」
という内容の回答に失望した。(そりゃそうですよね。)

というお話です。

その回答には改善策が示されることもなく、
「研修を検討する」「誰にでも聞いている質問だから(問題ない)」
というニュアンスが読み取れるものです。

慇懃無礼、と言ってもいいのではないか。

優秀な留学生であったと推察されますが、
その選考を通過して採用通知が来たものの、
今後も「そのようなこと」が起こりうる職場では働きたくない。
と考えてせっかくのポスドクの採用を辞退したというもの。

とても残念です。いや、もうそんなやさしいおだやかな言葉では言い尽くせない。
悔しいし、腹が立ちます。
どんな理由でその質問をしているのか明らかにしてほしい。
また。まだ?いつまで?

女性が就職のための面接で私生活を聞かれることほどうんざりする質問はありません。

付き合っている人はいるのか?
結婚の予定は?
妊娠の予定は?
自宅から通うのか?

結婚していたら今度は
乳幼児はいますか?
介護の必要な家族はいますか?

しかしそんな質問があたりまえ。
そんな目線での職場環境が当たり前の日本。


男子にも聞いていますかこれ?ほんとうに誰にでも聞いてる?

この話で最も印象的だったことは

「多くの国では、面接官は面接を受ける人に家庭生活について尋ねないように教えられています。」

ええ、とても心強いです。しかし。
いや、たしかゆるゆるとしたこの国にも
「そういう質問」は適切ではない、くらいのことにはなっています。
聞いてはいけないはずなのですよ。そういう個人的なことは。

なのに大学では当たり前なのですか?アカデミックな場に見えない壁をまだ?
全然アカデミックじゃない。ださい。

ここですでに後れを取っているJAPAN。

しかし繰り返しますが、そういったことはほんとうに聞いてはいけない質問のはずですがね。

www.mhlw.go.jp


大学は企業と違うので

・応募者の基本的人権を尊重すること
・応募者の適性・能力のみを基準として行うこと

このあたりには無頓着なのでしょうかね。それともまさか寛容?

なにが無神経で寛容で無礼かしらない人が多い?そういうのがアカデミック?

とんでもなく失礼な誤解をしていたらすみません。
そうではない人もかならずいるとは信じたいですが、この手の話を耳にすると
どうにもやり切れません。
この質問して誰が得してるの?




勇気を出して文書を送ったのに、この回答。ゼロ回答よりひどい。
研究を続ける場を求めているのに、採用を辞退するほどの失望も理解できます。

これがこの国。
性別どころか、出産予定まで就職の選考要件になっている。



就職のための面接時に、

「子どもを産む予定はありますか?」

と聞くなんて、そもそもきわめて失礼です。
こんな個人的なことを、他人に、面接時に問うその無神経さ。
あなたの娘や妻がその質問をされたら受け入れるのですか寛容に。


そこまでプライベートな話を今会ったばかりの人に求める理由はたったひとつ。


採用条件に

「妊娠や育児で職務に影響が出るから女性は可能な限り採用したくない。」

「女性は採用したくない。」

「女性は仕事するより家庭に入ったほうがいい。」

そういう考えの人が「採用サイド」の主流、本流だから
いまだにこの質問が「一般的に続いていること」で。



あまりにもくだらなすぎて泣きそう吐きそう。

どんな顔してその質問を繰り返してきたのか。

いまいつ?令和、21世紀。

思ってたほど新しい時代にはなってない。

はるばる海外からきて不快な思いをする人は今後も増える。


その前に今以上にこの状況が世界中に拡散して

誰もこない国になるかも。

英語圏では無事に拡散しているだろうし。




何も変わらない、変わりたくない国ニッポン。

ここでどんなにるこっくごときがもごもごと怒ったところで
無意味なのもわかっています。

それにしても泣ける話です。号泣しています。


ま、泣いていてもしかたないので、

まずは大人のひとりとして、変えられなかったことをお詫びしたい。
申し訳ない。
不快極まりない質問をきれいさっぱり排除することができなくてごめんなさい。
どうか、前に進んでほしい。

るこっく自身にできることとして、そしてあきらめずに、
変わるために「答える必要がある質問」にのみ答え、
適切な対応を求め続けたいと思います。



こんな無礼な質問を性別や年齢を問わず
誰であってもしない国に変わる必要があるのはなぜか。

誰も来ない国になったり、地域になったり
誰も行きたくない国になったりするのはさすがに困るはずです。

モノ、の消費からコトの消費を目指したいのに
選ばれない国になってしまうのは困るはず。
世界は猛スピードで情報をやりとりしているうえ
悪い評判が拡散するのはこれまた一段と早いもの。


何でも世界と比べるな、というけど、
性別や年齢を超えたかかわり方を構築していかなければ
ここにきている、目の前の、今真っただ中の時代に背を向けることになる。

あるひとつの考え方を維持するひとたちがいるのはわかります、
変わることで自分の都合が悪くなるから。
自分がしてきたこと、歩いてきた道の是非を問われるから。

なぜ困るのかいまいちど考えてほしい。
自分は困る、でもその質問をされた相手の状況や心情への配慮はなくてもいいのか?
自分が考えたやり方だけでこれからも社会を構築していきたいのだろうけど
それでは未来に進めません。
偏った考え方が、引き起こす問題を想定してほしい。
過ちは正せばいい。修正しながら前に進めばいい。

半世紀以上前のやり方、生活スタイルは時代遅れです。

様々な背景を抱えた人々が集合して構築される社会を考えなければ
もう、数十年さえ持ちこたえない。

温故知新とはまったくちがうのです。
変える必要があることは変わらないと。

新しい世代を受け入れることで、新しい時代を受け入れることで
自分が否定されると感じているのかもしれないひとたちに伝えたい。

誰もあなたを否定しません。
未来のために、力を貸してほしい、智慧を貸してほしいと素直に思っているのです。

どうか若い人たちに道を譲ることを恐れないでください。