マスクでふれるところがすこしかさつく。
すりきずのようなあとがつく。
そのうちに傷はしみのようになって残る。
皮膚の変化を見るのがすこしこわいのです。
情報のスピードが増すばかりの時代で
さまざまな表現やレトリックのなかでいつも漂流して
ときどきこぼす、こぼれていく伝えたいことが
もう二度ともどってこないような気がしてきて。
今度こそ伝えたい、と思った時に
すっかりこぼれてしまっていたら、と。
そんなことを肌荒れを見ながらぐるぐると思います。
いつかなおるかしら。マスクをはずせるときまでにはなおるかしら。